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VRによる治療中の痛み・不安の軽減の事例
使用事例 | コラボレーション | セールス・マーケティング | 業界別 | ヘルスケア
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株式会社xCura(エクスキュラ)は、VIVE Flowを使用し、歯科治療を始めとした様々な治療中の痛み・不安の軽減に取り組んでおります。
本記事では、弊社のプロダクトである”XR Therapy”の詳細と、どのように利用されているかご紹介致します。◉VRディストラクションについて
治療中にVR映像を見ることにより、痛み・不安を軽減する手法のことを”VRディストラクション”と言います。欧米を中心に研究されており、痛みや不安の軽減への効果が実証されつつあります。
Hunter G Hoffman (1) らの報告によると、火傷の治療中にVRゴーグルを装着したところ、35%~50%の痛みが軽減されたとあります。また、Robert Louisの報告によると、患者様によっては、モルヒネよりもVRの方が痛みの軽減に効果的だったという声もあり、心身に負担なく痛み・不安を軽減可能な、次世代鎮痛技術です。
痛みの感じ方は、意識をどこに集中させるかによっても変わります。体に痛みがあっても、何かに夢中になっている時は痛みを感じないという経験は、誰もがあるのではないでしょうか。“VR ディストラクション”は、VR特有の没入感の高い映像で意識を集中させることで、痛み・不安を軽減致します。
◉XR Therapy独自のVRディストラクション
通常VRディストラクションというと、治療中にただVR映像を見るだけのものが多いです。しかし、XR Therapyは独自技術により患者様が積極的に特定の呼吸法や動作を行う、”能動的VRディストラクション”を実現しており、より効率的に痛みや不安の軽減を図ります。XR Therapyの特徴① 呼吸法
ただVR映像を見るだけではなく、VR映像によって、呼吸の長さ・タイミングをガイドします。患者様は光に合わせて適切な呼吸を行うことで、副交感神経を優位にし、リラクゼーションを促します。
XR Therapyの特徴② 自律訓練法や漸進的筋弛緩法
VR映像を見ながら、自律訓練法や漸進的筋弛緩法などのナレーションに合わせて、特定の動作を行います。
これらの技法は、腕の重さに意識を集中させたり、筋肉の緊張と弛緩を繰り返すことで、リラクゼーションを促すもので、慢性疼痛等にも効果があるとされています。
VR映像と連動させることで、より没入感を高め、深くリラックスさせます。
XR Therapyの特徴③ 催眠
VRに催眠の要素を加え、より効果的に意識を映像に集中させ、痛み・不安の軽減を図ります。
催眠とは、暗示によって通常とは異なる意識となることです。
よくTVでは催眠術として、食べ物の味を変化させたりしていますが、医療に応用しているのが催眠療法と呼ばれるものです。
日本では怪しい印象が強い催眠ですが、欧米では一般的で、出産時やトラウマの軽減等で使用されています。
映像に集中させるというVRディストラクションの原理と、暗示によって特定の何かに集中させる催眠の技法は非常に相性が良いです。
代表の新嶋は、長年催眠療法士として活動しており、うつやトラウマを軽減するためのカウンセリングを行なっておりました。その知見をXR Therapyに生かしており、催眠療法を受けつつ治療を受けるという、全く新しい体験を提供致します。
コンテンツの一例。
このような映像を見ながら、ナレーションに合わせて、呼吸などを行います。
VIVE Flowは通常のVRゴーグルと異なり、非常に薄いため、歯科や顔まわりの脱毛中でも利用可能です。
また、空間オーディオにも対応しているため、臨場感のある体験が出来、より没入感の高いVR体験が可能です。
【事例1】歯科クリニック
歯科恐怖症患者の治療では、嘔吐反射のある患者が、XR Therapyを装着することで、全く嘔吐反射がなく治療出来たという報告が複数ありました。
嘔吐反射とは、口に器具が入ると、えづいてしまう反射のことで、歯科恐怖症の方に多いです。医師としては治療がスムーズにいかない原因ですし、患者様としては、それが嫌で治療の心理的ハードルが上がり、治療に行かない原因になるなど、双方に課題があります。
従来は、治療前に笑気ガスや静脈内鎮静法を行うことで嘔吐反射を抑えるという方法が一般的でしたが、今後はVRによって心身の負担なく、嘔吐反射を抑えることが出来る可能性があります。
歯科治療中にVRで漸進的筋弛法を行う様子。
VIVE Flowは薄いため、治療の邪魔にもなりません。
【事例2】 リハビリ施設
認知症の患者様にV Rを装着し、リハビリを行なったところ、不穏(落ち着きがなくなったり、叫んだり暴れたりする状態のこと)が大幅に改善されたとの報告がありました。
また、VRを見ながら自律訓練法を行うことで、慢性疼痛が改善されたとの報告もあり、様々な痛みに対して、VRは有益なツールである可能性があります。
日本において、VRディストラクションの研究例はごく僅かです。
弊社は、今後、医療機関と積極的に共同研究を行い、医学的エビデンスを積み重ねることで、VRによるペインコントロールを当たり前に世界にし、患者様の痛み・不安に寄り添い続けます。
株式会社xCura 公式ホームページ:
https://x-cura.com/